SSブログ

フェイクどころか一級のファンクロック!武田真治のサックス仕事 [音楽]

タレントが、俳優が、アイドルがテレビ番組や映画で見せてくれている以外のパフォーマンス、例えば楽器を演奏してそのCDをリリースします。そんな話を聞けば、「またテレビ局とかレコード会社が一儲けするための企画なんでしょ?やれやれ・・・。」的な思いをしてしまう方は少なくないはず。

実際、企画主導でビジネスツールとして消耗されていくだけの音楽は確かにあって、その手のものほどメディアで派手に取り上げられたりしているせいで、よりマイナスイメージが強くなってしまっているのだと思います。ただ、そういったイメージだけで食わず嫌いをするのが本当に「もったいない!」と感じさせてくれる作品があるのも事実。

前置きが少し長くなりましたが、今回はもともとスキルの下地がちゃんとあったけど、本業にしてこなかった人が最高のメンバー、スタッフと一緒に本気で作ったら超カッコいいのができたよ、という話。ご紹介するのは武田真治の『S』(1995)です。

ジュノンボーイとして華々しくデビューした武田真治ですが、ご存じのとおりサックスプレイヤーとしての顔も持っております。フジテレビのめちゃイケで彼がプレイする姿を見た方も多いと思います。
この武田真治、デビュー前はチェッカーズとそのバックバンドに触発されて中学の頃にサックスをはじめ、デビュー前までは地元北海道のバンドに所属してプレイをしていたそう。ジュノンボーイのコンテストでグランプリを獲得できた理由として、審査員の前でサックスを披露したことも過去のインタビューで語っていました。

武田真治の話はこの『S』リリース時のロッキングオンジャパンが家に残っているなど、資料もあっていろいろ書けるのですが、長くなるのでまた別の機会に。
で、このサックスプレーヤー武田真治としてのデビュー作『Blow up』ですが、骨太なファンクロックです。あるレビューでは日本人としてはけっこう珍しい、メイシオ・パーカーに忠実なプレイスタイルとも評されています。

ビッグバンドのイントロから一転、スリリングなリフに乗せて叫ぶように唸るテナーサックスのインパクトが強烈なタイトルチューンtr.1「Blow up」。ファンキーなヴォーカルナンバーのtr.6「Motor Way」(武田自身はサックスのプレイだけで歌ってないところがイイよね)、ディスコソウルなtr.9「Free Your Soul」、アッパーチューン再びのtr.10「サファイアを手に入れろ」など、クラブジャズ系のイベントで、SOIL&"PIMP"SESSIONSなんかに混じってかかっていてもおかしくない、むしろ繋いでかけて欲しいくらいのクオリティになっております。(SOIL&"PIMP"SESSIONSとは、NHKの「トップランナー」でセッションしてましたね。)

とにかく、デビュー作にしてクオリティがえらいことになっている作品であります。そのクオリティを支えているのは何か?と言えば、バックのプレイヤー達に他ならないわけで。プロデューサーとして大半の作曲、編曲に関わっているのが、元チェッカーズのギタリストにしてバンドのコンマス的役割を果たしていた武内亨、ホーン隊は東京スカパラダイスオーケストラ、あと面白いのがtr.7「Sene#37」というアンビエントなトラックは、なんと高木完によるもの!だから、二足のわらじとかって毛嫌いせずに一度聞くべき。このCDデビュー以降、武田真治の音楽活動がDoragon AshやLOSALIOSへの参加などプレイヤーとして続いていることも、そのプレイが片手間の副業や付け焼刃でないことは明白だから。

武田真治の『S』よりtr.1「Blow up」


つづいてtr.6「Motor Way」


『S』ほか主な武田真治作品。
ビジュアル重視の方はツアーのビデオがDVD化されておりますのでぜひ!


ハウスファンならこちらもぜひ!Daishi Danceとこんなfeat.もやってたりします。
バンドBLACK JAXXでは、忌野清志郎をヴォーカルに迎えた楽曲も!

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。